不動産の相場を知る

By miki, 2022年11月12日

不動産には一つとして同じものが存在しません。
同じ地域の土地でも、土地の形、面積、方位、接する道路の状況などによって、価格が大きく変わることがあります。
また、同じ棟のマンションでも、階数、間取り、部屋の方位、管理状況などによって価格は変わります。
このように、不動産価格の妥当性を判断する場合には、不動産の特徴(これを一般に「個別性」といいます)を踏まえて、物件ごとに検討する必要があります。

不動産市場にも、全体的な相場の動きがあります。
たとえ同じ不動産であっても、取引する時期が変われば、価格も大きく変わる場合があります。
したがって、不動産価格を判断する場合には、市場全体の動向も踏まえて、取引時期に応じて検討する必要があります。

不動産売買は、スーパーなどで買い物をするように、提示された金額に対して「買うか、買わないか」の二者択一で成立するものではありません。
売主と買主が個別に希望条件を調整し、合意した時に初めて価格が確定します。

このように、不動産価格は個別の「取引」ごとに決まりますので、その価格を客観的なデータだけで完全に検証することはできません。
不動産の購入で後悔しないためには、
(1)できるだけ多くの情報を収集して、価格に関する自分なりの検討を十分に行うこと
(2)最終的な取引の相手方と誠実に交渉を重ねることにより、自分自身が納得した上で取引することが重要です。