賃貸の場合でしたら、入居してそこで生活をしていくことが困難な問題が発生したら引っ越すという選択肢がありますが、購入してしまうと簡単に引っ越すという訳には行きませんから、事前に良くチェックすることが重要です。
1.周辺環境を確認
現地見学でしっかり確認したいのが、利便性や快適性などの周辺環境です。
駅までのアクセス、公共施設や利便施設等の有無はもちろんのこと、嫌悪施設や広い空き地などの有無を自分の目で確認しておくことが重要です。
広い空き地がある場合は、大規模な建物が建築されることで環境が一変する可能性もあります。建築予定建物を知らせる看板が設置されている場合もありますので、確認します。
周辺環境の確認に当たっては、事前に地図などで周辺の様子を調べておくと現地での確認がスムーズに行えます。
なお、時間帯や曜日を変えて、周辺環境をチェックすることも大切です。
昼と夜、平日と休日では周辺の雰囲気が違う場合があります。
また、雨天時には、雨水が流れ込む場所や水はけの悪い場所などが分かります。購入すれば永く住むことになるわけですから慎重に確認しましょう。
また、東日本大震災を契機に、地震被害だけでなく、水害や地盤の液状化などの災害に対する関心が高まっています。
建物が頑丈に建てられていても、周辺の地盤が軟弱でライフラインが使えないということもありますから、購入を検討しているエリアの防災に関する情報を調べるようにしましょう。
地震による建物倒壊や液状化、火災などの被害を予測した防災マップや洪水、津波などのハザードマップについては、「住環境を調べる」で調べ方を説明しています。
2.現地見学のチェックポイント<新築物件編>
新築の場合、未完成物件なのか、完成物件なのかで確認できるポイントは違ってきます。
完成物件の場合、実際に物件を見ることができるので、広さや仕様、設備などのほか、窓からの眺望なども細かくチェックしましょう。
未完成物件でモデルルームを見学する場合は、購入を希望する物件との間取りや広さの違いを考えながら見ていきましょう。
また、設備が標準仕様ではなく、オプションであることも多いので、しっかり確認することが大切です。
3.現地見学のチェックポイント<中古物件編>
中古物件の場合は、新築物件でのチェック項目に加えて、建物の維持管理状況や設備などの傷み具合も確認したいポイントです。
一戸建ての場合は建物の外壁や屋根、建物の基礎や土台を、マンションの場合は外壁や共用廊下などを見て、大きなひび割れや傾きがないかを注意しましょう。自分では状態の判断が難しく不安な場合は、住宅の劣化状況、欠陥の有無、改修すべき箇所等について、建築士等の専門家に「ホームインスペクション」を依頼する方法もあります。
なお、中古物件を見学する場合は、売主が居住中のこともありますのでマナーには気を付けてください。
また、設備や内装の汚れや傷、欠陥などに気がついても、後で不動産会社の担当者に相談するといった配慮が必要な場合もあるでしょう。
中古物件を購入してリフォームする場合は、希望通りにリフォームできるかどうかあらかじめ確認しておきましょう。
主に、マンションの場合は、「管理規約」によるリフォームに関する制約を、一戸建ての場合は、法律や条例による制約を確認する必要があります。
さらに、建物の構造上からリフォームが難しい場合もあるので、リフォームを依頼する専門家などに相談するとよいでしょう。